やれ「この時期からのファン以外は認めない」だの、「その作品しか知らないのにファンを語るの?」だの言われてる人を見たことがある。
 
 作品に触れて、「何かを感じるということ」は優劣の付けられないもの。そうやって棘のある言葉をかける人も「最初はなにも知らないにわか」であったはず。その事を棚に挙げて、下げて見てしまっている。

 情報過多なせいもあってか、簡単にものに好きと言えない時代になっている気がする。けど、重く考える必要はないです。

いつ好きになってもいい 早いから偉いなんてことはない

 もちろん愛の大きさや、好きである期間は大事かもしれない。けど、「好きなものを見つけた瞬間」は誰にでも平等にあって、その時期は人それぞれ。「今更?」だとか言われるのはお門違い。

 ニュアンスは若干違うけど、「オヤジの全盛期はいつだ?」「おれは今なんだよ」の桜木花道の言葉を借りる。打ち込める時期は人によりけり。どんな形でも、好きという気持ちや好奇心は、その人の「その瞬間」がとても大事。

 「ここまで深く知ってないとファンとは言えない」などと言葉を投げられても、避けてしまえば大丈夫。そこで心折れず、好奇心と欲求を止めなければ、必ず追いつくだろうし追い抜いてしまう。

 追いついて、そうなった時に「嫌な先輩風」を吹かせるかどうかは、その時の自分次第。優しく教えるのか、はたまた同じようにファンの定義を押し付けるのか、何も教えず這い上がってこいと親ライオンのように振る舞うのか。それは自分に委ねられる。

冷めても、消えはしない

 仮に熱が冷めてしまったとしても、そうして好きになったものは「懐かしい」という気持ちとして、ずっとついてくる。一度熱を注いだものは、不思議と風化することはない。

 「その人のその瞬間が大事」と言ったけど、この「瞬間」というのは何度も何度も訪れる。思いもよらないところで、自分を手助けしてくれることがある。

 もし「にわか」と言われようが、「ファンもどき」と言われようが、「好きだと感じたエネルギー」は鎮火させずに燃やし続けると良い。得も言われぬ冷たい態度や、言葉に負けないでほしい。

 謎のファンの定義を押し付けたりされても、スルーでおっけい。「好きとかいいつつ、この作品知らないとかないわ〜」などと言われても、めげずに。

 確かに作家毎に抑えるべき作品はあるでしょうが、スタート地点は人それぞれでいいです。好きなとこから食べて、咀嚼して選べばいい。一つの作品が好きだからって、その作家の全てを知る義務はないです。そこはもう好奇心や人柄次第。

ただし、しったかぶらないほうがいいかも

 好きであることに問題はないけど、簡単に好きというと怒る層がいる。必ず一定数いる。そういった人達(怒る可能性がある人達)と話す際は、クッションをいれて話すと吉。「最近見始めたんけど」「あんまりまだ詳しくはないんだけど」などの枕詞を付けると、逆鱗にあまり触れず会話が出来る。

 自分も「相手がめっちゃ詳しい人だったらどうしよう」といつも怯えながら話しています。上手く立ち回るコツは、知ったかぶらないこと。にわかが嫌われてしまう大きな原因は「最初から態度がでかいから」であったりします。

 日本特有なのかもですが、「知らないうちに声がでかいひと」は叩かれがち。「身の程を弁えろよ」と怒られてしまう。本当に怖い。無駄な争いを生みたくなければ、声を上げるのは多少知ってからでも遅くないかと思います。カラオケでのマイクと音楽のボリューム調整みたいなもの。

 よく知らない事なのに「あーそれね」のように「あたかも知ってますよ私」と言ってしまうと火に油なので注意。知らなかった事なら、知らないと言ってしまうほうが長い目でみると楽。自分も過去になんとなく知ったかぶった経験が何度かあるけど、本当に良いことなかったので…



結びに

 もともと「好き」というのはハードルの高い言葉だと思っていて、なかなか言えず、その好きなものの「先駆者」にまくしたてられるのが苦手でした。そのせいか、自分はよっぽどの事じゃないと「好き」と言えない性分です。なので、手の伸ばせる範囲にはなるべく手を出して知ろうとして、様々を吸収した上でようやく「好き」と言えることが多かったです。

 けれど、そうして吟味した上で言えることですが、もっと気軽に「好き」と言っていいのではないかと思います。こんな事を言いつつ、自分はまだ「好きと言うのに高いハードル」を持っていますが、「好き」と言われて嫌な思いをする人はそういません。

 乱発するのは逆効果な場面もありますが、そこに確かな熱があれば、どんどん言っていいと思います。前述通り、偉そうにしたり知ったかぶったりしなければ、意外とみんな優しいです。バランス感覚は後からついてきます。

 どんな理由であれ「あ、これ好きかもしれない」と思えば、少なからず何かがあなたの感性に触れてます。そうした「何気ない好き」が多くの作家を支えて、活動が続きます。

 作家側に「全部見てから言え」などと横暴な事を言う人はそういません。「一つでも自分の作品に触れてありがとう」と感謝の気持ちのほうが多かったりします。

 この記事もブーメランしてる気がだんだんしてきました。ともあれここまでお読み頂きありがとうございます。

それではまた。

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